ずっと注目していたマンションを妻と見に行きました。改めて、男と女の住まいに対する視点の違いを実感した次第です。
この記事の目次
マンション概要
現在建設中です。モデルルームを見学してきました。
クレヴィア住吉扇橋
東京都江東区扇橋2
東京メトロ半蔵門線「住吉」駅徒歩7分
都営新宿線「住吉」駅徒歩7分
12階55戸
駐車場7台
駐輪場82台
用途地域:商業地域
分譲:伊藤忠都市開発
施工:大末建設
管理委託会社:伊藤忠アーバンコミュニティ
施工予定:2019年2月
(2018年9月現在)
このマンションの良さは、コストカットしていない重厚なマンション構造、気の利いた住戸設計に間取りの良さ、将来性ある「住吉」という立地です。ただし、シングル女性、DINKS向けのマンションになります。
このマンションの特徴・良さ
開放的で楽しい室内空間
このマンションは、コストカット乱発時代においては珍しい、「逆梁工法」で造られています。
その恩恵は、リビングダイニング(以下LD)開口部における2.2メートルハイサッシュの採用に表れていて、室内奥まで採光が届く設計になっています。周辺環境は、大通り沿いの高い建物が立ち並ぶ環境であるため、少しでも採光が室内へ届くための良心的な作りだと言えます(関連記事)。
まず挙げたいのは、間取りの良さです。特にEタイプ、3LDK、南西角住戸の間取り。
実際に見学してみて、正方形に近い住戸設計により66㎡の3LDKながら広々とした印象を受けました。通常なかなか見られない面白い間取りです。8.7メートルのワイドスパン(住戸幅)により、リビングダイニングと主寝室、洋室(3)と、3つの居住空間を開口部に並べています。LDは、隣の洋室を繋げて使用することでバルコニーに向けて広々としたワイドな空間になります。洋室(2)は、2面窓で居心地の良い部屋に仕上がっていました。正方形で使い勝手がよく、収納が少ないものの子供部屋としては十分でしょう。主寝室は、コーナーサッシュの採用により、南側からの日当たりの確保や、寝室からバルコニーが覗けて面白いと思いました。
もったいないのは、専有面積に占める2つの大きな柱型。実質的な有効面積、畳数は削られてしまいます。特にLDに侵食している大きな柱型が本当にもったいない!
防犯性、プライバシー空間の確保
内廊下を中心に住戸配置することで、住戸の開口部が共用廊下に面することなく、防犯性、プライバシー性を高めています。
好感が持てたのは、隣の住戸とベランダが隣接していないことです。隣の住戸とは敷居板を隔てて隣接しているのが通常のマンションですが、各住戸が完全に独立している事で、隣のベランダから住人の気配を感じる事がありません。
また、玄関からクランクしてLDに入るクランクイン廊下にすることで、住戸内の奥行き感とプライバシー性を高めています。
小規模ならではの居住性豊かな設計で、特に女性にとっても安心なマンションデザインになっています。
環境・治安の良さ
『住んで吉(良し)の住吉は昔から治安が良い』と、地元の評判のようです。住吉駅からマンションまでの徒歩経路が四ツ目通り一直線なので、帰宅が遅くても安心であるばかりか、駅からの間に生活利便施設がたくさんあり、女性にとっても優しく、とても便利なエリアです。
また周辺は、都立木場公園、猿江恩賜公園といった広大な公園や、緑道、河川に囲まれ、自然豊かな環境にあります。
近隣に有楽町線の新駅が新設?
東京メトロ有楽町線の「豊洲」以降の延伸が実現すれば、このマンション近隣(千石付近)に新駅が設置されるかもしれません。
『東京都はすでに予算決定しており、あとは東京メトロとの結実だけと聞いています。地元の人は新駅のことでもちきりで、実際に地下のトンネルを見せてもらった人もいるらしいですよ。有楽町線の新駅が、マンション立地から徒歩2.3分の所にできるニュースが舞い込んでくれると嬉しいですね』と、モデルルームの営業さんから聞きました。将来的に周辺の不動産価値が上がるか、更に豊かで便利な生活を送れるようになるか、いずれにしても楽しみです。
気になった所
まずマンション周辺の住環境ですね。大通り沿いであることと、交差点付近に位置するので、周辺は高い建物で詰まっています。騒音や、低層階における眺望、日当たりについては少し我慢です。交通量が多い国道などに比べれば環境は概ね良好だとは思いますが。
日々のランニングコストが高めです。上記66㎡の住戸で、管理費が月々20,000円+インターネット使用料864円=20,864円です。近隣、大規模の「シティテラス東陽町」は、70.34㎡住戸で13,337円(インターネット代込み)でした。
修繕積立金については当初数年間ですが月々6,600円。十数年後の値上がり幅を教えてもらいましたが、こちらも高いと感じました。小規模マンションであること、逆梁工法などしっかりしたマンション設計の影響でしょうか。
駅徒歩7分表記についてなのですが、対象の住吉駅「B1」出口から、実は地下降りて改札までかなり歩きます。2分弱くらいでしょうか。
販売価格一例
A~Eの5タイプ。AとBが1LDK、CとDが2LDK、Eが3LDKになります。
Eタイプ、66.08㎡、3LDK、南西角
3階、5,848万円 @292万円
7階、6,278万円 @313万円
Cタイプ、54.06㎡、2LDK、東南角
3階、5,168万円 @315万円
7階、5,398万円 @329万円
Dタイプ、56.07㎡、2LDK、北西角
3階、4,868万円 @286万円
(@1坪当たり単価 1坪=3.3025㎡)で換算
予算が許せば、モデルルームにもなっている3LDKのEタイプがおススメです。日中電気をつけなくても暗くない環境なら4階以上、周辺がきっちり抜ける明るい環境であれば7階以上が狙いです。
(妻から見た)このマンション
妻から見たこのマンションは、僕の見方とは少し違いました。珍しく合わなかったなと。
・実際に見学したら思っていたより狭かった。
・ディスポーザーが欲しかった。
・キッチンの天板幅が我が家のマンションより20センチ短いのでキッチン下の収納が少ない。
・キッチンに食器棚を置いてしまうとゴミ箱を置くスペースがない。
・ベランダにスロップシンク(手洗い場)がないので、子供が遊んできて汚れたものを気軽に外に出して洗えない。
・一般的な70㎡タイプのマンションより収納が少なめなので、子供が大きくなり荷物が増えてきている状況の中、手狭な印象。
・せっかくのハイサッシュも、周辺が詰まった環境なので、高層階でないと逆に室内を見られすぎて居心地悪いのでは?結局日中カーテンしそう。
・自転車置き場の台数が少なく、子供が1人2人いると、家族全員の自転車をどうやって保管するのか。保有しないにしても共用施設にレンタサイクルもないし。
・内廊下は、通常の共用廊下にありがちな「虫の死骸が散乱」も無さそうで良い。
成長してきた子供を持つ専業主婦の妻にとっては、キッチンの手狭感、収納など、実質的な所が気になったようでした。以前と違い、面白い間取りよりも収納、空間の余裕など現実的なんだなと、妻との視点の差が浮き彫りになりました。
3LDKであっても、66㎡では子持ちの専業主婦にとっては手狭だと感じた、つまり、2LDK以下の間取りが中心のこのマンションは、年中家にいて子育てや家事を充実させているガッツリ専業主婦層より、シングル女性や共働きで2人とも外での生活が多いDINKSに向いていそうです。
最後に
周辺に大規模ファミリータイプ向けのマンションがたくさん分譲されてきている中、シングル女性、共働きのDINKS向きのコンセプトをもったマンションです(関連記事)。
それでも僕は、子供一人の3人家族なら、66㎡の小型3LDK(稼働式間仕切りで場面に応じて2LDK)の、ワイドスパンのハイサッシュ、コーナーサッシュ採用の住戸は魅力的に映りました。小規模マンションを選ぶなら、こんな気の利いた生活が楽しくなるマンションを選びたいですね(参考記事)。
(以下、2020年5月23日追記)
クレヴィアシリーズの外観、デザインは力入ってますよね!