今回の分譲済みマンション探訪は、千住大橋の「アクアヴィスタ」です。隣の敷地にタワーマンションの建設計画が発表され、地域の更なる発展が楽しみになってきました。
この記事の目次
アクアヴィスタ 特徴・総評
このマンションの良さ・特徴
このマンションの良さは、千住大橋駅徒歩3分の駅近、将来的にも住環境の良さが約束されたリバーサイド最前列、自然豊かな立地にあります。
専有面積が70.76㎡(3LDK)~の設定で、特にファミリー層向けのマンションであることも特徴の1つです。
アクアヴィスタは、何かコンセプト溢れるマンションではありません。単調の中でも特に単調な「長谷工仕様」であることが、色々なマンションを見てきた人にとっては、テンションが少しばかり下がることでしょう。ただし、1次取得者、初めて分譲マンションを検討する人にとって、選んで損をすることがないマンションであることは確かです。
東京23区にして相場がそれほど高くなく、駅徒歩3分、大型商業施設も隣接し、自然豊かな子育て環境も揃っていて、思考停止したまま「ま、いっか」で購入しても、後悔すること無く幸せに暮らしていける、ある意味、鉄板なわけです(ほとんど褒めています)。
このマンションのデメリット
このマンションのデメリットは、敷地西側の「E街区」にタワーマンションが建つことで、現在、眺望、日当たり共に良好な西向き住戸の一部の住環境が潰されてしまうことです。ただし、広大な敷地なので、目の前が真っ暗になるとか、著しく悪化するほどではないと考えています。
画像右手の「D街区」に建つアクアヴィスタ、西向き住居棟の前の広大な更地が「E街区」タワマン建設地です。
150メートルの高さは、こんなイメージでしょうか。
アクアヴィスタ マンション概要
物件概要
アクアヴィスタ
東京都足立区千住橋戸町1
京成電鉄本線「千住大橋」駅徒歩3分
東京メトロ千代田線「北千住」駅徒歩16分
東京メトロ日比谷線、JR常磐線、つくばエクスプレス「南千住」駅徒歩15分
東京メトロ日比谷線、JR常磐線、つくばエクスプレス、東武伊勢崎線「北千住」駅徒歩18分
用途地域:第一種住居地域
総戸数:15階建て308戸
専有面積:70.76㎡~99.05㎡
駐車場:154台、来客用駐車場1台
自転車置き場:616台
バイク置き場:10台
ミニバイク置き場:6台
売主:丸紅、住友不動産、長谷工コーポレーション
販売提携:丸紅不動産販売、長谷工アーベスト
施工:長谷工コーポレーション、大成建設
管理会社:丸紅コミュニティ
竣工時期:2015年2月
ランドスケープ、共用施設
隅田川最前列に建つ大規模マンションは、周囲からも目立った存在です。
住居棟は、東向きの「ステーションコート」、南向きの「ブライトコート」、西向きの「グリーンコート」の3棟構成になります。
東向き、南向き住戸は、将来的にも開放的な明るい空間が約束されているため、ポンテグランデ東京の中で、この立地に陣取っていることは、周辺のマンションと比べて価値があります。アクアヴィスタは「D街区」に建っています。タワマンが建つ予定地はお隣「E街区」。
南向きが、リバーサイドに面し1番良い環境ですが、東向きも前面が低層の住宅地のため、住環境は悪くありません。西向きについては、現時点でリバーサイドに向かって抜けていますが、今後については既述の通りです。
共用施設について
共用施設は、オーナーズラウンジ、コミュニティルーム、ゲストルームがあります。最低限ではありますが、専有面積70㎡~のマンションの中で、子供を遊ばせることができ、ママ友同士で交流が図れるコミュニティルームがあるのは正解です。
オーナーズラウンジは1面ガラスですが、外から透けにくいフィルム仕様になっているので、プライバシー性を確保しています。
他に、共用トイレ、ベンダーコーナーも設置されています。
エントランスのオートロックは1カ所しかなく、更に玄関前インターフォンはカメラ無しで通話のみのタイプなので、安全性は心許ないです。300戸以上の大規模で、常に人が出入りしているため、正直、誰でも入れてしまう設計だと思います。
口コミサイト「マンションノート」では、『機械式駐車場の出し入れに時間がかかる』という声も聞かれました。
管理費は(141円/㎡)、70.76㎡住戸で10,000円と、かなりの低コスト。他に、インターネット使用料1.313円、オプティキャスト施設使用料385円、ハウスクリーニング費500円、修繕積立金が初年度7,360円の設定です(増税により変更になっている場合があります)。比べてはいけないでしょうけど、近隣の新築、「千住ザ・タワー」の管理費が(509円/㎡)でしたから、際立つ優しさです(関連記事)。
主な設備、仕様
確認できた主な設備と仕様です。ファミリー向けの大規模マンションで、ディスポーザーが無いのは残念ですね。
ルーバー面格子
全戸防犯窓センサー
食器洗い乾燥機
ドアキャッチャー
トイレ手洗いカウンター
直床二重天井
天井高
10階~15階、2,450mm
6階~9階、2,500mm
1階~5階、2,550mm
バルコニー奥行き、2,000mm
間取り
ほとんどが、一般的な田の字型のプランですが、以下の間取りは、75.12㎡の3LDKです。
共用廊下側にアルコープ部分が全くなく、共用廊下側の居室に柱が完全に侵食しています(関連記事)。
他の中住戸では、6mを切る、5,650、5,800スパンの住戸もあり、廊下部分が長く、洋室も長方形の形状で、空間が少し窮屈に感じるかもしれません。上記の間取りのような、スパン6m以上、75㎡規模の大型3LDKを選べば、3人家族にはゆったり感、4人家族でも最低限の広さを確保できるでしょう。
周辺環境・その他
千住大橋駅周辺は、足立区の街作りプロジェクトの一環である開発拠点地区「ポンテグランデTOKYO」によって、120,000㎡の複合タウンが形成されています(関連記事)。
マンションから徒歩1分の所に大型商業施設「ポンテポルタ千住」があり、スーパー、家電量販店、飲食店、クリニックなどが入居しています。
周辺は、緑道、公園、水辺豊かなリバーサイドと自然にも恵まれ、生活環境、子育て環境は十分に整備されています。
周辺の他の街区にも大規模マンションが建ち並んでいます。
右から「アクアヴィスタ」、正面が「オーベルグランディオ千住大橋」、左が「オーベルグランディオ千住大橋エアーズ」になります。「E街区」にタワマンが建てば、オーベルグランディオ千住大橋の住環境も、かなり犠牲になるでしょう。更に将来的には、お隣「F街区」にもマンションが建設予定のため、エアーズの方も日当たり、眺望が潰れてしまう恐れがあります。
通学校
千寿小学校(大人の足で徒歩7分)
第一中学校(徒歩5分)
ハザードマップ
近隣は、隅田川と荒川に囲まれているエリアで、足立区のハザードマップを見る限り、荒川の氾濫時は、3~5m程の浸水リスクがあり、早期立ち退き避難が必要な地域として指定されています。
新築時の価格・リセール
直近で確認できた成約住戸です。
南、14階、75.12㎡
5,030万円前後(@221万円)
(新築時参考価格4,508万円)
南、14階、74.7㎡
4,930万円前後(@218万円)
(新築時参考価格4,428万円)
@坪単価(1坪=3.305㎡で換算)
それぞれ2015年の分譲時より、10%以上上昇しています。それでも、このエリアは、相対的に相場が低く、コロナショック前の高騰しきっていた情勢の中でも、駅徒歩3分で坪単価220万円前後と、割安感がありました。
新築時の平均坪単価は190万円前後でした。
近隣の新築と比較してみましょう。
現在、同じく徒歩3分で、「ザ・サンメゾン千住大橋」が分譲中ですが、新築と中古の価格差が、若干大きいと感じています(関連記事)。
ザ・サンメゾン千住大橋
南向き、5階、70.03㎡
6,180万円(@278万円)
上記のアクアヴィスタの成約例を踏まえ、アクアヴィスタの南向き住戸5階が坪単価210万円前後と想定すると、70㎡住戸は4,435万円です。しかも築5年です。これから建つ新築相場が上がってくれば、現相場でのアクアヴィスタは、買い時の良質中古マンションであると判断できるかもしれません。
※成約価格は、検索サイト「SUUMO」「ホームズ」にて検索した物件を、「レインズMarket Information」で確認
どの住戸を選ぶべきか
このマンションは、南向き、次いで東向きが好条件ですが、ハザードマップを考慮すれば、3階以上を選びたいです。南向きであれば、何階を選んでも眺望、日当たり共に良好ですが、東であれば、前面の低層住宅地の上を抜ける4階以上を選びたいですね。
最後に
隣のエリア「北千住」が穴場の街から、もはや人気の街の地位を築きつつある中、E街区にタワーマンションが建つことが確認され、千住大橋界隈もマンション人気が沸騰していくか、今後注目されます。タワーマンションの価格発表は先になると思いますが、エリアの相場を注視していきたいと思います。