中古マンションを内見する前に、準備しておきたい2つの事。良いマンション選びができて欲しい部屋が見つかっても、この2点を押えておかないと即断できず、他の検討者に取られてしまうことになります。

中古物件選びは、即断するスピード!が大事

中古マンションは、同じ部屋が1つしか売り出されません。

厳密に言えば新築も同じですが、新築は、ほぼ同じような間取り、同じタイプの部屋でも階数が異なる住戸設定があり、複数の部屋から選びやすいため、1日悩んで、もし希望していた部屋に申し込みが入っても、隣のタイプ、上の階で選べるかもしれません。

しかし、中古マンションは、価格含めた同条件の部屋が一つしかないため、他の人に申し込まれてしまったら、はい終了!2度と、欲しかったマンションの、条件が近い部屋は出てこない事もあり得る、非常に怖い取引になります。

そこで、中古マンション選びにおいて1番大事なのは、欲しい部屋が目の前に現われたときに即断するスピードです。

欲しい部屋を好条件で見つけたら即断できるようにしておくこと!

そのために、準備しておくべき2つの視点、それは、「お金周りを万全にしておく事」と、「家族で住まいの価値観を擦り合わせておく事」です。

お金周りの事を万全にしておく!

予算の明確化

マンション選びを始める前に一番大事なことは、購入予算を明確化しておくことです。欲しい部屋が見つかってから予算を見極めるのでは、本当に良い部屋は、あっという間に取られてしまいます。もちろん販売業者がその場で、予算や住宅ローンを提案してくれるのですが、その交渉の場において、初めて人生の大きな買い物の予算組みを即答できるはずがありません。事前に自分の中で迷いを消しておき、ここまでならお金を出す線引きを、事前に明確にしておくことが重要です(関連記事)。

住宅ローンの仮審査を通しておく

購入予算を見極めても、住宅ローンが通らなければ意味がありません。実際、月々の支払いに落とし込んだ住宅ローンの審査が通るかは、勤続年数、会社、業種、年齢など、人によって異なります。

そこで、本当に欲しい部屋が目の前に現われた時、交渉の前、または同時に、住宅ローンの事前(仮)審査を素早く通し、申し込みの準備を整えておく事が重要になってきます。

通常は、部屋が決まってから、新築ならデベロッパーや販売提携の営業マン、中古であれば仲介業者に、提携ローン審査をお願いすることが多いのですが、『フラット35なら通るけど、変動金利のローンが通らなかった、それでは支払い額が増えてしまうので再検討します』などと、もたついていると、その間に他の検討者が現れてしまいます。

ですから、住宅ローンの準備を盤石にして気持ちの迷いを消しておく必要があります。

例えば、内見したい部屋がでたら、住宅ローンの仮審査を申し込んでおく。

結果、その部屋を購入、申し込まなくても良いのです。

特に、中古マンションを検討する際は、仲介業者の提携ローンが十分でないケースもあります。事前にローンを通しておけば、他に検討者がいても第一候補として見てくれるでしょう。

もし、仲介業者の提携ローンの条件が良ければ、そちらでもお願いして比較検討すれば良いだけです。とりあえず1つ以上仮審査を通しておくことが購入の交渉に効いてきます(関連記事)。

手付金の準備はあるか?

マンションを購入する際は、申し込みから数ヶ月後に引き渡しになるまでの約束を形づけるために、手付金を支払う必要があります。新築であれば、取引価格の10%~5%ほど。中には少額取引として100万円程度で勘弁してくれるデベロッパーもいます。中古はどうでしょうか。私の今までの経験上、中古物件の購入はありませんが、3回の売却経験上、全て5%前後でした。5,000万円の部屋なら250万円を手元現金として申込時に用意しておく必要があります。もちろん、手元現金が少なければ交渉するしかありません。

基本、値引き交渉はしない!

「良いマンション選びをした上で」が前提になりますが、人気の物件で条件が良い部屋が売り出されると、あなたと同様にすぐ目を付けて短期間に競争になる可能性が大です。本気で欲しいマンションが出たら、値引き交渉は得策ではありません。

10~20万円など端数なら良いかもですが、もたもた値引き交渉をしていたら、その間に満額で申し込みが入ってしまうかもしれません。私なら、売り出して間もないときに100万円とか値引き要請されたら、まず見送ります。特に前回売却した際は、人気のエリアで希少物件、価格もグロスで抑え気味で出したため、しばらくは値引きに応じないと決めていましたし、業者さんにも伝えていました。

本当に欲しかった物件を100万円くらいで棒に振って後で後悔するくらいなら、気持ちよく満額で申し込みましょう。でないと、同日に満額で申し込んだ人に負けてしまいます。

以上、述べてきたように、良い部屋を見つけて本当に欲しくなったら、お金周りの事ではもたつかず、万全にしておき、仲介業者、売主から第一候補者として支持してもらうことが大切です。

家族で住まいの価値観を擦り合わせておく!

中古マンションは、新築のモデルルーム(竣工前売り)と違って、実際の部屋の広さ、住環境を体験できるだけでなく、収納や部屋の痛み具合など、他人の使用感まで冷静に垣間見ることができます。

住環境(明るさ、広さ、騒音、収納など)
築年数(設備の古さや部屋の痛み具合など)

中古物件を見る前に、生活への価値観を家族内でよりシビアにすり合わせておく必要があります。でないと、当日に意見が割れて家族内で迷ってしまい、即答できないケースが出てきます。

収納が少なくても、LDの広さを優先できるか
部屋が暗くても、好みのエリアを優先できるか
部屋の状態が悪かったらリフォーム代金を捻出できるか

などなど。

事前に間取り図をよく吟味した上で、お互いの住まいに対する優先順位を洗い出し、よく話し合っておきましょう。漠然と見に行って家族内で意見が合わず迷いが生じ、欲しかった部屋を逃して後悔するのだけは避けたいです。

また、迷ったあげく『もう一度見せてください』とならないように、内見する前にチェック項目を事前に整理しておき、当日は遠慮せずに、疑問点が残らないように全部くまなくチェックするように心がけましょう。

以上になります。

最後に

中古マンションの選び方は、管理状況であったり、マンション住人の雰囲気、部屋のチェック方法などなど、別途勉強することがたくさんありますが、今回述べてきたことは、中古マンション選びに入る前段階、即決するために準備しておくべきことでした。

中古マンションを購入する際は、スピードが大事!

1、お金周りの事を準備周到にしておく
2、家族内で住まいの価値観をすりあわせておく

これだけは事前にしっかり準備して、中古マンション選び、内見に臨みましょう!(関連記事)

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