買い替えの大きなハードルは、住宅ローンの入れ替えです。現持ち家(以下、現住まい)を売却してローンを返済、残債を0にして与信を戻さないと新居の住宅ローンを借り入れることができません。ですから、基本は売り先行が進めやすいのですが、仮住まいの煩雑さはできれば避けたいところです。
では、どうすればよいでしょうか。
※資金に余裕がある方はその限りではありません。スムーズな住み替えを実現できるでしょう。
仮住まい無く新居に住み替える一番シンプルな方法
結論。新居の購入時に、金融機関、購入先(デベロッパー、仲介業者)、売却を任せる仲介業者が三位一体で調整してくれるかどうかにかかっています。
つまり、新旧住まいの売買契約、ローン返済と融資決済を同時に進め、仮住まいの負担なく退去・入居を同時にする調整を行ってくれるか。
新たに借入をお願いする金融機関からは、現住まいの住宅ローンを借りたままの状態で購入物件を審査、自宅売却後、現住まいのローンを完済後、確認でき次第、融資決済をしてもらう承諾を得ます。購入先業者と売却を任せる仲介業者は、新旧住まいの売買契約と引き渡しを同時に行えるように調整してもらう段取りです。
具体的には以下の流れで、仮住まい無く住み替えすることが可能です。
現住まいの売却条件で鍵の引き渡しの猶予期間をもらう
現住まいを売却したら代金を振り込んでもらう
現住まいのローンを完済する
新たなローンを組む金融機関が残債0を確認し融資を実行
新居の鍵をもらう
猶予期間内に新居へ引っ越す
現住まいの鍵を引き渡す
売却益を充てた購入予算で買い替えたい
買い替えの際、もうひとつ気になること。売却益を充てて少しでも高い購入物件を検討できないでしょうか。
預貯金無く、売却益を当て込んだ金額で審査を通すことはできませんので、原則、売却益を見込んで物件予算を上げたり、融資額を売却益分少なくする事は不可能です。ただし、売却のタイミングや相談次第では、決済前に融資金額の減額が可能です。決済後に売却益分を繰り上げ返済するなら、その分借りる額を少なくすることで事前に手数料を減らせます 。例えば手数料2.2% 6,000万円借りれば132万円 5,000万円借りれば110万円。
シンプルな住み替えにも高いハードル
しかしながら、そう簡単に進まないことが多いのです。
前回の買い替えについては、新居の引き渡しのスケジュール感に余裕があったこと、私が売却するマンションの残債が少なかった上、すぐ売れそうな人気物件であったことなどを勘案し、新築の売主、金融機関、売却の仲介業者間が調整してくれ、Wローン、停止条件などなく、仮住まいが無いように進めてくれました。
個別事情による所が大きく、売主、仲介業者、買主、金融機関、自身の個別属性によって事情は様々です。他、買い替えを進めてきた中では、新築、中古とも、スムーズに進められないことが多くありました。
新築が難しい理由は、売主が、独自の販売スケジュールのもと、販売破綻のリスクを避けるために販売契約(申し込み・ローン手続き)を速やかに進めるからです。こちらの買い替え事情は関係ありません。特にモデルルームでの竣工前販売だと、売買の期間、タイミングが難しく、面倒な手続き、販売リスクまでとって個別調整する動きをつけてくれないことが多いです。人気物件だと尚更。
中古を購入する際は、売主さんの引き渡し条件もあるので、仲介業者と売主さんとの相談次第で調整が難しい事もあるでしょう。
新築も中古も、本当に欲しい物件なら、一時の煩雑さに左右されず、売却先行で仮住まいをするなど柔軟に住まい選びを進めたいです。
以上になります。
他に、スムーズな住み替えを実現する方法
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