今回は、マンションの子供部屋について考えてみます。
ファミリータイプのマンションは、70㎡の3LDKが不文律。新築か築浅のマンションを検討すると、下記のような似たりよったりの間取りにおよそ集約されます。
部屋を量産したいがため開口部をできるだけ狭くした6mスパンの縦長の住まいで、よく言う「田の字型の間取り」(関連記事)。
リビングダイニング(LD)の他に、3部屋。
両親の寝室はダブルベッドもしくはシングルベッド×2を配置想定で6畳。2つの子供部屋は5畳。
誰だって本当はもっと広い部屋に住みたいですが、マンションが高騰している中、そうもいきません。
でも、5畳で快適に暮らせるでしょうか。
子供が成長するにつれ、備え付けのクローゼットだけでは足らず、他に家具が必要になってきます。下記3点はマスト(サイズは目安)。
・シングルベッド(900mm×2,000mm)
・勉強机(500mm×900mm)
・本棚など他収納(300mm×1,200mm)
家具を置いた上で、室内中央にすこし作業するスペースも確保したいです。
ですが・・・。
部屋の形によっては、上記の家具を配置するとキツキツだったり、同じ5畳表記でもそもそも置けない形の部屋も…
そこで、子供が最低限快適に暮らせる5畳の見極め方。
部屋の幅、開口部付近(片方の辺、内法で)、もしくは縦横短い方の辺が2,100mm以上、柱やクローゼットが極力浸食していない空間が理想の5畳です。
例をあげると下図の右側。
なぜ、部屋の幅が2,100mm欲しいかと言えば、1番サイズが嵩張るシングルベッドの効率的な配置が大きなポイントで、およそ奥行きが2,000mm前後のベッドを横置きできれば、空間を柔軟につかえるからです。他の家具が壁際に置きやすくなり、室内の中央にはスペースも生まれます。例えば以下のように配置ができます。
ただし、実際は、前述のように開口部が狭い6,000mmスパンの住戸で、スパンに余裕を持った部屋がなかなか見当たりません。更に、室内に柱が浸食した部屋が多いのが実際で、柱の浸食度合いが大きければ家具を満足に置けません。柱の浸食部分も畳数に含まれ、平気で5畳と表記されているから尚更ややこしいことに。下記のようにスパンが2,000mmぎりぎりで、開口部付近に柱が浸食している部屋では、ベッドは縦置きしかできず、他に収納などを上手く置けなさそうです。ベッドの他の家具を置いてしまうと、遊んだり、何か物を広げたりするスペースもほとんど取れません。
間取りからマンションを選ぶことは難しいので、あとは家具(配置)の工夫ですね。家具のサイズを下げて、他の部屋で勉強したり収納を持たせるか。もしくは、ベッドと勉強机が一体となったシステムベッドにするか。ただ狭い部屋に背の高い家具を入れると圧迫感と、窓にかかってしまえば採光にも影響が出てきます・・・。
ベッドが縦置きでも、カーテンではなくブラインドにして窓際に勉強机などを置くのも良さそう。
ベッドの横置きができなくても、せめて少しでも柱の浸食が少なく、形の良い部屋を選びたいですね。
最後に注意点を2つ。
シングルベットの奥行きは大体が2,000mmなのですが、フレームが厚かったり飾りがある場合、2,050mm~2,100mm程度のものもあります。部屋の幅が2,100あっても、2,050では家具取り付けの作業スペース含め設置できない場合があるので、事前によく確認しておきましょう。
それと、モデルルームでは5畳のスペースで子供部屋を上手に飾っていますが、部屋を広く見せるために、通常より幅が狭いベッドを使っていることもありますので、そこは差し引いて見た方が良いです。
以上です。快適な子供部屋の目安、家具の置き方など参考になれば幸いです。
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